忍者ブログ
[160]  [159]  [158]  [157]  [156]  [155]  [154]  [153]  [152]  [151]  [150
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

八百万の神々。



神道において唯一神は存在せず、

経典が無いのも始めからである。

信じない者への罰は無く、

信じなければならないモノの定義も存在しない。

多くの宗教で俗であり不道徳なものとされるセックスについても、

神道はこれを否定しない。

性器を崇める神社が存在するのも、

江戸時代まで混浴の浴場が当たり前であったのも、

こんな神道の稀有な性質に由来するのだろう。







山や川、そして動物たちに神の存在を見出すその感覚は、

まさしく「もののけ姫」そのものであるが、

現代において僕らが身をもって神々の存在を感じるのはなかなか難しい。

「神々しい」、その言葉に表現される光景に、一体どれ程出会えるであろうか。






「霊峰」は名ばかりではない。

感動するであろうことは想像に難くなかったが、

想像以上の感動を覚えた。

何かを感じずにはいられぬ絶景だった。


  9eb46f3b.jpg




目覚ましをかけるか否か、

その程度のコトに随分と悩んだ。

僕の場合、

「行きませんでした~、笑」というオチが多い気がしたし、

何よりビューエルに乗りたい。

目覚ましをやり過ごしたにも関わらず起きた僕。

自分で思う以上にビューエルに乗りたいらしい、笑。





朝7時半。

予定よりだいぶ遅れての出発だったので、

調布ICから中央道に乗り、相模湖ICを降りた。


高速を降りて道志みちに向かう。

実は、なんだかんだ言ってS1でツーリングというのは珍しい。

乗ってて疲れるのも勿論だが、

どうもメカニカル的に信用ならない部分があるのだ。

それに比べてXB9SXは手足のように走るから、

仕事でツーリングに行く時はいつもXB9SXだった。


でも今日は違うんだ。

どんなに疲れようと、「操作する楽しみ」を思い切り楽しみたかったのだ。


35mmというノーマルの数値に比べ、30.5mmというオフセット。

AELLA製のアルミ削り出しステムによって、

僕のS1のフロントフォークは普通のS1より格段に「立って」いる。

これつまり、旋回性が飛躍的に向上しているということ。

さらにペンスキーのリアショックは最大限サス長を短くしている。

逆リンク式のS1の場合、これで後ろ側は2cm前後車高を上げられるのだ。

よって僕のS1はノーマルのそれより「前のめり」な姿勢になっていて、

その旋回性は折り紙つき。


まだまだS1のコーナリングに慣れていないが、

カミソリのようにスパッとインコーナーに切れ込んでいく挙動は、

上手くいくと相当な快感だ。





そこそこ長いというイメージだった道志みちだが、

今日は一人で走っているからか、あっという間に山中湖へ。





写真は三国峠で撮ったものだ。

御殿場と山中湖を繋ぐのは雁坂峠が有名だが、

こちらは混むし、それほどの勾配も無い。

山中湖から富士スピードウェイへ抜ける三国峠は、

コーナーも勾配も適度で走って気持ちいいのだ。


b4d8ca29.jpg



































平日の午前中だけあって、絶景ポイントも人はまばら。

眼下に山中湖、奥には異様に奥行きを感じる巨大な富士山。

その奥には、冠雪した山々も遠く望めた。南アルプスか。


耳を澄ますと、陸上自衛隊の砲撃音が聞こえる。

富士山の東側の裾野は富士演習場だ。

打ち上げ花火のような戦車砲、機関砲の連続音。

あんなもの無ければいいのにね。

8e26b28a.jpg



























大袈裟に聞こえるかもしれないが、

「地球という惑星の上で生きている」

そう、心底感じられる。

いや、正確に言うと、「生かしてもらっている」感じだ。





本当は36枚ではなく、46枚ある。

画面上で一番濃い「黒色」の表現に

「藍」を用いたものが36枚。「墨」を用いたものが10枚。

葛飾北斎が有名な浮世絵の連作「冨嶽三十六景」を描いた背景に、何があるのか。



ほとんどの作品に富士山と共に登場するのが、

富士を見たり、あるいは気にも留めない人々である。

旅の道中の眺めであったり、農作業の途中であったり、

彼らの日常の営みのその奥で、富士はそこに存在し続けるのだ。

人々の小ささや虚無感、全てを抱擁する大自然。

葛飾北斎の描こうとしたものはそこにあると言われる。


彼のような絵を描くことは出来ないが、

彼の感じたものには大いに共感できる。



大きくうねる広大な土地、巨大な火山、分厚い大気の層。

下界でも山頂でもないこの土地は、まるで空中から景色を眺めているようだ。

僕がどこを我が物顔で走り回ろうと、

どこでどんな仕事に携わろうと、実に小さな出来事だ、笑。




今回は富士山を拝むのが目的であったので、

登り道の途中で山中湖へ向けて引き返した。


そのまま道志みちを戻るつもりでいたが、

よく晴れて暖かいし、そう急ぐこともない。

山中湖をグルリと時計回りに1周することにした。



特に立ち寄る必要も無かったセブンイレブンで一服していると、

真っ黒いCBRが近寄ってくる。

なんと、何度かビューエルの商談をしたことがあるY君だった。


聞けば、「道志にいくかも」という昨日の日記を見て、

会える可能性を信じて出かけてきてくれたらしい。

時間も適当、たまたま1周することにして、たまたま立ち寄ったコンビニで、

まさかこうして会えるとは、笑。

9ba6f12d.jpg



























彼がビューエルを買わないのは、

CBRもまだ気に入っているから乗っていたいのと、

転職を考えているらしいことにあるようだ。

つまり、僕の商談力の問題ではない、笑!



まぁ、物事にはタイミングがあるし、乗るべき時は来るだろう。

あくまでオモチャだ、慌てて買うようなモノではない。


ブログで退社を知った彼が残念がってくれたこと、

そして1%の可能性にかけた彼と山中湖で再会できたことに感激だ。

彼が仕事やバイクの相談などなど、色々話してくれるというのも本当にありがたく思う。

売った人と買った人の関係ではない、

売ろうとする人と買うか考えてる人の関係だったのだ。

こうして繋がっていられるというのは嬉しい限りだ。





山中湖からは、道志みち、都留道志線へ。

都留市内から、今度は秋山村へ向かって再び山間へ入った。

実はこの道、僕は走ったことが無かった。

地図で見て気になっていたもののその機会に恵まれなかったのだ。

そのまま牧馬峠を越えると、なんと道志みちに戻る。

CBRを追いかけながら、絶好のワインディングを2人で独占だ。




全行程で約250km。

その大半をワインディングが占めた今日、

S1だったこともあって疲労感もスゴイ、笑。

帰りはHD東村山に寄って、みんなの変わらない笑顔にホッとしてきました。







パーフェクトな天気と、最高のロードコンディション。

慣れると速いS1に興奮したかと思えば、

息を呑む絶景と予期せぬ再会が待っていた。




思った通りの一日ではあったが、

思いもよらぬ出来事にも恵まれた。

幸せいっぱいの、類まれな一日であった。


休みの日、

早起きすべし。

走るべし。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
無題
僕も月、火にその辺り行きました!天気が良いと気持ちいいですね。
引越しも無事完了しました!これであとは走るだけです!!笑
バーボン 2007/11/14(Wed)22:48:38 編集
1%の可能性
1%でも可能性があるなら、やってみよう!そう強く思わされる1日でした。
人生1度きりだから....。
Riki 2007/11/15(Thu)08:18:15 編集
無題
墨ではなく藍をもっとも暗い色に選ぶって
印象的だなぁ。
それを選びとる思考力、判断力、経験、そしてセンスと実行力。というのでしょうか。
解明する気はないですが、触れてみたい謎?では
ありますね。
Yさんの実行力もまたステキだね~!
8つか 2007/11/15(Thu)09:37:03 編集
偶然or必然
非常に素晴らしい休日だったみたいですね~
今日からまたお仕事に全力投球でしょうか?
よっし~ 2007/11/15(Thu)12:49:29 編集
無題
そんな日に会えたことを嬉しく思いますよ。
tetsu 2007/11/15(Thu)13:41:32 編集
無題
そんな日に会えたことを嬉しく思います。
tetsu 2007/11/15(Thu)13:42:37 編集
無題
>バーボンくん
あの辺は最高だよね~。
冬も走りまくろうね♪

>Rikiくん
僕も会えてよかった!
そうそう、1度きりだからトライし続けましょう!また走ろうね!

>8つか
センス、つまり感覚なんだろうね。凄い人です。
チビ太がもう少し大きくなったら長野行こう!

>よっし~さん
全力投球してますよ~。
今月はツーリングも全力で行きます、笑!

>tetsuさん
会えてホッとしました、笑。
雨、降らさないでくださいね~、笑!!
americoma 2007/11/16(Fri)09:23:28 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
c a l e n d a r
02 2025/03 04
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
c o m m e n t s
[03/16 americoma]
[03/15 よっし~]
[03/15 americoma]
[03/04 よっし~]
[03/03 americoma]
americoma.mobile
p r o f i l e
HN:
americoma
性別:
男性
自己紹介:
人 魂 で
行 く 気 散 じ や
夏 野 原


アメリカと日本、
そしてそれぞれの文化を
こよなく愛し、
その矛盾する感覚に
自分自身興味津々。


1996 BUELL S1
僕の頼もしい愛車。

葛飾北斎と
MOTLEY CRUEを
崇拝しております。

休日は近所のタリーズで
絵を描いたり、
雑誌読んだり、
人間観察したり、
考え事したり、
何もしなかったり。
s e a r c h
c o u n t e r
忍者ブログ [PR]