暗 闇

一体何故なんだろう。

全く眠れないことがある。

何かをきっかけに、

眠かったはずの体と心が睡眠を拒み、

眠気を感じられない。



暗闇の中のベッドの上で、

ただただ色々な思いと向き合うだけの僕。





こんな時現れるのは、

きっと誰にだって同じだろうが、

浮かれるような話ではなく、

非常に漠然とした不安だ。



将来のこととか、

仕事のこと、

自分以外の人間のこと、

そして、絵のこと。



何もかもが、

どちらかと言うと不安定に映し出されて、

何とも言えぬ不安や孤独にさらされる。






普段僕は前向きだ。

楽天的で楽しそう、

いつも自信満々でやりたい事をやっている、

よくそう言われる。



そりゃあそう言われるだろう。

不安や迷いは人に見せるものではない。


不安や迷いが無いのでは無い。



立ち止まって考えたいことが山ほどあるが、

時間が止まることは無いし、

時間が止まらないからこそ

考える意味があるのだろう。



元々早く行こうと思っていた今日の仕事だ、

このまま寝ないで行くとするか。




睡眠薬というものは使ったことが無いが、

自分の意志と裏腹に眠るというのは、

何だか恐怖だ。


その手の薬を頼りたくは無いが、

そうでもして眠ってしまいたいとも思う。




暗闇の中に現れるのは、

たいてい良いことではないから。