そら色グラデーション

お客さんから頂いたお誘いメール。

平日のしわ寄せでグッタリする休日が多いが、

肝心なのは気持ちのリフレッシュであって、

精神的に超健康であれば多少の疲労など問題ではない。





と言うわけで、

5台のハーレーと1台のビューエルで向かったのは

早春の伊豆！



ツーリングは伊豆に始まり伊豆に終わると言うくらい（？）、

伊豆はバイクのためにあるような土地だ。

それに仕事でよくツーリングルートを練っていたから、

もはや第二の故郷と呼べるくらいに土地勘がある、笑。



今回向かったのは熱海。

お客さんオススメの寿司があるとか。。。


基本的に東伊豆は混む。

真鶴、湯河原、熱海、伊東、、、

これでもかと言うくらいに温泉や観光地がひしめき、

その割りにルートは選べないので土日は大渋滞。


それを知っているから、

自分が企画したツーリングで行くことはほとんど無かった。

箱根からターンパイクを駆け上がって

伊豆スカイラインで中伊豆までリーチするとか、

河口湖や山中湖から御殿場を通って修善寺へ向かうとか、

沼津から西伊豆を下るとか。

いずれにしても、「走ってナンボ、攻めてナンボ」の道が好きだ、笑。




初めてハーレーを買った時、

納車の翌日にロードキングで走ったのが、この真鶴あたりだった。

雄牛のように力強い漆黒のロードキングと共に当ても無く走り続けた僕は、

結局下田で安宿に泊まり、翌日また当ても無く走った。



バイクってそういうものだ。

乗るのが目的なのだから、行くのはどこだっていい。






熱海近辺がマラソンだとかで、普段以上の渋滞。

結局真鶴で昼をとったが、旨かった♪




全部写ってないけど、とにかく新鮮な魚尽くし。

魚介類が嫌いなアナタ、目を背けないで、笑。

刺身も焼き魚も、鮮度にモノを言わせたシンプルなメニューは、

渋滞で疲れた体には最高の腹ごしらえとなった。






前日に聞いていたほどではないが、

穏やかで陽射しの柔らかい今日の午後。





























春らしい霞に覆われた青い空は、

まるで海と繋がってひとつになるかのような、

優しい優しいグラデーションを描く。




満腹感、陽射し、そしてエンジンのバイブレーション。

バイクに乗らねばわかるまい、極上のマッタリ感。


眠気覚ましに飛び込んだ湯河原パークウェイを一気に登る。

てっぺんで僕らを待ち受けていたのは、

いつの日も神々しいあの山の姿だった。






























ターンパイクを下り、

小田原厚木道路から東名高速へ。

ビューエルにしては物足りないコースだが、

久しぶりのツーリングだから丁度良かったのかも知れない。




少なくとも今日のツーリングにおいては、

目的は走ることにあらず。

僕に会いに店に顔を出してくれたお客さん達に会いに行くこと。

目的は十二分に達成された。


仕事の調子とか、バイクの話とか、

みんながみんな、辞めた僕のことを気にしてくれているということ。

仕事も異なり、年齢も違う、

ただバイクが好きというだけで、こうして楽しく過ごせること。



本当に素晴らしい仕事をやってきたものだ。

我ながら、いい仕事をしていたのかもしれない。

「また走りに行こうよ」と声をかけてくれる人。

僕がいないから店に行ってもつまらないと笑う人。


仕事だと思っていたら、それ以上の何かを手に入れたようだ。





優しい光。

穏やかな風。

暖かいみち。




そら色グラデーション。

いよいよ春到来。




この春は一人で桜をスケッチしに行こう。

あちこちの春を、満喫してやろう。