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ツーリングで電車に乗ったことありますか?
ツーリング=Touring というのはバイクで旅すること。
バイクごと運べる電車にでも乗らない限り、
踏み切りを渡ることはあっても、改札をくぐることなどあり得ない。
が、今回、
10数年のバイク人生で初めて、僕はツーリング中に電車に乗りました。泣

出発の朝。
荷物を再びバイクにくくりつけ、たくさんのバイクがこれからの走りに備える。
店員としてツーリングを引率してきた頃からの見慣れた光景だ。
今までと違うのは、彼らと共に出発しないということ。
今まで旅館の方々がやってくれたように、
僕は手を振って彼らを見送らなければならない。
前々日はワクワクしてしまい、例によって全然眠れなくて、
前日はそのまま400kmを走破して、トラブルに見舞われた。
酒も入ってすっかり眠ってしまった深夜の携帯に、
後輩メカニック君からのメールは届いていた。
「バイクは無事に直りました。明日乗って帰れますよ!」
後輩メカニック君は、
閉店後に山奥までバイクをピックアップしに来てくれたばかりか、
夜中に修理を終えていたのだった。

親切な宿の従業員の方に米沢駅まで送ってもらった。
車中では暖かいエピソードをたくさん聞かせていただいた。
予想以上に小さな米沢の駅で新幹線を待つ。
さあ、ここからは一人旅。
タイミング良く10分待ちで到着した新幹線に乗り、福島を目指した。
山形弁より、福島弁(?)のほうがスゴいかもしれない。
福島駅からタクシーに乗ったが、おじさんの話が全く分からない。笑
相槌を打てばいいのか、何か質問されているのか、
ここは笑えばいいのか、、、色々考えているうちに、ビューエルの待つ店に到着した。

ブイモンスター。
後輩メカニック君のお父様が開業した正規ディーラーだ。
今でこそハーレーも取り扱っているが、以前は国内でも数少ないビューエル専門店。
ディーラーになる前は、ハーレーのカスタムショップだったらしいが、
いずれにせよ圧倒的マイノリティであるビューエル乗りには心強いショップだ。
彼と会うのは何年ぶりだろうか。
彼が福島に帰る前、東京で酒を飲んで以来かな。
相変わらずルックスはちょっと怖いが、実直な性格はそのまま。
タクシーが着くとすぐに店を飛び出してきた。
エンジンストールの原因はレギュレーターのパンク。
やはり電気系だった。
ガソリンエンジンで走るビューエルだが、
走行中もバッテリーからの電力を必要としている。
稼動するエンジンで発電された電気でバッテリーを充電し続けるわけだが、
その電力を変換するのがレギュレーターだ。
こいつが壊れれば、
バッテリーがその容量いっぱいの放電を終えたところでエンジンも止まってしまう。

シルバーの放熱フィンが並ぶレギュレーターと、
その奥のバッテリーを新品に交換してもらった。
「引き取り料は高速代だけ下さい。部品は割引させてもらいました。
工賃は、閉店後に僕が勝手にやった作業なのでいらないです。」
払うと言ったのだが、彼の気持ちに甘えさせてもらった。
「モト・ギャルソンで色々教えてもらった借りが少し返せました。」
彼は笑った。
きちんとお礼をしなければなるまい、安くなったことにではなくて、その気持ちに。
彼曰く、僕のバイクを見知らぬメカニックに触らせる訳にはいかない、と。
素敵な、そして頼もしい後輩をもったものだ。
人の縁は財産なのだと、改めて感じた。
礼、といえば、あいつにも礼をしないといけない。
店の裏へいくと、いたいた。
山中でオオカミのように現れた秋田犬。

痩せてはいるが、その大きな足が大型犬の証。
バイク屋よりペットショップの方が合うのでは、
と思うくらい犬を愛するメカニック君がお前の主人だよ。
最高のご主人のもと、ナイスバディのセクシーな秋田犬になってもらいたい。
昨日、山の中で会った僕を覚えているのだろうか。
そんな事、もうどうでもよくなってしまったか。
何となく幸せそうに見えたのは、気のせいだろうか。

後輩メカニック君と互いの近況を話したり、彼の店を案内してもらったり。
静かで、実にのんびりとした時間だった。
しかしここは福島。帰らねばならない。
随分長いこと乗っていなかったかのような感覚に戸惑いながら、
息を吹き返したビューエルに跨って、僕は東京を目指した。
もう昼過ぎだ。あまり遅くなると高速道路が大渋滞になるかも知れない。
ブレーキも満足に効かないから峠へ行ってもつまらない、
ということで一気に高速道路で南下。
人といると色々楽しむが、自分一人だと僕は物凄くストイックだ。
給油のためにサービスエリアへ3回も立ち寄ったが、
まるでF1のピットインのように、本当に給油だけ。
入り口から一直線にガソリンスタンドへ。
お金を払ってそのまま本線へ戻り、一気に追い越し車線へ移動し、
あとはスロットル全開、全開、全開、、、
東京まで250kmほどあるはずの道のりだが、2時間少々で到着した。
頑張れば、福島は近い。笑
東京に戻ってからしばらくバイクを休め(冷やし)、軽く洗車した。
こちらも滝のような汗をかいたので、シャワーを浴びて着替えた。
こんな休日にはシメがいる。タリーズに行こう。

ツーリングでたくさんの人と再会。
たくさんの紳士との楽しいひと時。
思わぬトラブルから生まれた、より強いビューエルへの思い入れ。
思わぬトラブルが思い出させた、大切な後輩との絆。
そして新幹線という、予定外の出費。笑
兎にも角にも、思い出深いツーリングとなった。
幾多のツーリングの中でも多くのことを経験できた貴重な2日間でもあった。
強力な風圧に耐えながら走り続けた東北道で考えた。
あの秋田犬、「レディ」という名前はどうだろう。
「Lady : 女の子」ではなくて、「Ready : 準備万端」の「レディ」。
彼女が主人を見つけたこと、僕のビューエルが復活したこと。
それらのおかげで気持ちのいい朝を迎えられ、そして気分転換が出来たこと。
「レディ」という名前がいいんじゃないだろうか。
まぁ、名前を決めるのは主人である後輩メカニック君の仕事だ。好きな名前で呼ぶといい。
僕は「レディ」と呼ぶけどね。笑
バイクごと運べる電車にでも乗らない限り、
踏み切りを渡ることはあっても、改札をくぐることなどあり得ない。
が、今回、
10数年のバイク人生で初めて、僕はツーリング中に電車に乗りました。泣
出発の朝。
荷物を再びバイクにくくりつけ、たくさんのバイクがこれからの走りに備える。
店員としてツーリングを引率してきた頃からの見慣れた光景だ。
今までと違うのは、彼らと共に出発しないということ。
今まで旅館の方々がやってくれたように、
僕は手を振って彼らを見送らなければならない。
前々日はワクワクしてしまい、例によって全然眠れなくて、
前日はそのまま400kmを走破して、トラブルに見舞われた。
酒も入ってすっかり眠ってしまった深夜の携帯に、
後輩メカニック君からのメールは届いていた。
「バイクは無事に直りました。明日乗って帰れますよ!」
後輩メカニック君は、
閉店後に山奥までバイクをピックアップしに来てくれたばかりか、
夜中に修理を終えていたのだった。
親切な宿の従業員の方に米沢駅まで送ってもらった。
車中では暖かいエピソードをたくさん聞かせていただいた。
予想以上に小さな米沢の駅で新幹線を待つ。
さあ、ここからは一人旅。
タイミング良く10分待ちで到着した新幹線に乗り、福島を目指した。
山形弁より、福島弁(?)のほうがスゴいかもしれない。
福島駅からタクシーに乗ったが、おじさんの話が全く分からない。笑
相槌を打てばいいのか、何か質問されているのか、
ここは笑えばいいのか、、、色々考えているうちに、ビューエルの待つ店に到着した。
ブイモンスター。
後輩メカニック君のお父様が開業した正規ディーラーだ。
今でこそハーレーも取り扱っているが、以前は国内でも数少ないビューエル専門店。
ディーラーになる前は、ハーレーのカスタムショップだったらしいが、
いずれにせよ圧倒的マイノリティであるビューエル乗りには心強いショップだ。
彼と会うのは何年ぶりだろうか。
彼が福島に帰る前、東京で酒を飲んで以来かな。
相変わらずルックスはちょっと怖いが、実直な性格はそのまま。
タクシーが着くとすぐに店を飛び出してきた。
エンジンストールの原因はレギュレーターのパンク。
やはり電気系だった。
ガソリンエンジンで走るビューエルだが、
走行中もバッテリーからの電力を必要としている。
稼動するエンジンで発電された電気でバッテリーを充電し続けるわけだが、
その電力を変換するのがレギュレーターだ。
こいつが壊れれば、
バッテリーがその容量いっぱいの放電を終えたところでエンジンも止まってしまう。
シルバーの放熱フィンが並ぶレギュレーターと、
その奥のバッテリーを新品に交換してもらった。
「引き取り料は高速代だけ下さい。部品は割引させてもらいました。
工賃は、閉店後に僕が勝手にやった作業なのでいらないです。」
払うと言ったのだが、彼の気持ちに甘えさせてもらった。
「モト・ギャルソンで色々教えてもらった借りが少し返せました。」
彼は笑った。
きちんとお礼をしなければなるまい、安くなったことにではなくて、その気持ちに。
彼曰く、僕のバイクを見知らぬメカニックに触らせる訳にはいかない、と。
素敵な、そして頼もしい後輩をもったものだ。
人の縁は財産なのだと、改めて感じた。
礼、といえば、あいつにも礼をしないといけない。
店の裏へいくと、いたいた。
山中でオオカミのように現れた秋田犬。
痩せてはいるが、その大きな足が大型犬の証。
バイク屋よりペットショップの方が合うのでは、
と思うくらい犬を愛するメカニック君がお前の主人だよ。
最高のご主人のもと、ナイスバディのセクシーな秋田犬になってもらいたい。
昨日、山の中で会った僕を覚えているのだろうか。
そんな事、もうどうでもよくなってしまったか。
何となく幸せそうに見えたのは、気のせいだろうか。
後輩メカニック君と互いの近況を話したり、彼の店を案内してもらったり。
静かで、実にのんびりとした時間だった。
しかしここは福島。帰らねばならない。
随分長いこと乗っていなかったかのような感覚に戸惑いながら、
息を吹き返したビューエルに跨って、僕は東京を目指した。
もう昼過ぎだ。あまり遅くなると高速道路が大渋滞になるかも知れない。
ブレーキも満足に効かないから峠へ行ってもつまらない、
ということで一気に高速道路で南下。
人といると色々楽しむが、自分一人だと僕は物凄くストイックだ。
給油のためにサービスエリアへ3回も立ち寄ったが、
まるでF1のピットインのように、本当に給油だけ。
入り口から一直線にガソリンスタンドへ。
お金を払ってそのまま本線へ戻り、一気に追い越し車線へ移動し、
あとはスロットル全開、全開、全開、、、
東京まで250kmほどあるはずの道のりだが、2時間少々で到着した。
頑張れば、福島は近い。笑
東京に戻ってからしばらくバイクを休め(冷やし)、軽く洗車した。
こちらも滝のような汗をかいたので、シャワーを浴びて着替えた。
こんな休日にはシメがいる。タリーズに行こう。
ツーリングでたくさんの人と再会。
たくさんの紳士との楽しいひと時。
思わぬトラブルから生まれた、より強いビューエルへの思い入れ。
思わぬトラブルが思い出させた、大切な後輩との絆。
そして新幹線という、予定外の出費。笑
兎にも角にも、思い出深いツーリングとなった。
幾多のツーリングの中でも多くのことを経験できた貴重な2日間でもあった。
強力な風圧に耐えながら走り続けた東北道で考えた。
あの秋田犬、「レディ」という名前はどうだろう。
「Lady : 女の子」ではなくて、「Ready : 準備万端」の「レディ」。
彼女が主人を見つけたこと、僕のビューエルが復活したこと。
それらのおかげで気持ちのいい朝を迎えられ、そして気分転換が出来たこと。
「レディ」という名前がいいんじゃないだろうか。
まぁ、名前を決めるのは主人である後輩メカニック君の仕事だ。好きな名前で呼ぶといい。
僕は「レディ」と呼ぶけどね。笑
人間の作り出した機械は、精緻かつ繊細に、
そして無欲、無感情にその役割を果たしてくれるもの。
所詮機械は機械なのである。
というのは、実は間違いなのではないかと思えるほど、
バイクには感情があるような気がしてならない。
本当にあるのか、やっぱり無いのか、よくわからないし、どちらでもいい。
ただ、
長い付き合いになるのだから、あると考えた方が幸せだ。
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c a t e g o r y
p r o f i l e
HN:
americoma
性別:
男性
自己紹介:
人 魂 で
行 く 気 散 じ や
夏 野 原
アメリカと日本、
そしてそれぞれの文化を
こよなく愛し、
その矛盾する感覚に
自分自身興味津々。
1996 BUELL S1
僕の頼もしい愛車。
葛飾北斎と
MOTLEY CRUEを
崇拝しております。
休日は近所のタリーズで
絵を描いたり、
雑誌読んだり、
人間観察したり、
考え事したり、
何もしなかったり。
行 く 気 散 じ や
夏 野 原
アメリカと日本、
そしてそれぞれの文化を
こよなく愛し、
その矛盾する感覚に
自分自身興味津々。
1996 BUELL S1
僕の頼もしい愛車。
葛飾北斎と
MOTLEY CRUEを
崇拝しております。
休日は近所のタリーズで
絵を描いたり、
雑誌読んだり、
人間観察したり、
考え事したり、
何もしなかったり。
s e a r c h
c o u n t e r